デジタル文化資料の Web での流通の仕方を抜本的に改革し,より効果的効率的に共有するための規格,IIIF が研究図書館を発信源として国際的に広く支持を集めるようになってきており,英国図書館やフランス国立図書館をはじめ,多くの関連機関がこれに積極的に関わるようになっている。本稿では,IIIF の初期段階の構想を採り上げ,それが現在にどのように実現されているかを明らかにする。そして,IIIF が現在提供する様々な利便性について紹介するとともに,現在国内外でどのように広まっているか,その広がりがどういった状況をもたらし得るか,について検討する。さらに,人文学向けのテクスト資料のデジタル化に関するデファクト標準である TEI についても触れ,両者の対比と今後の可能性を提示する。最後に,デジタル文化資料の国際的な規格に日本が積極的に関わっていくことの意義を述べる。 キーワード:Universal Viewer,Mirador,SAT 大正蔵図像 DB,日本古典籍データセット
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永崎研宣. (2017). デジタル文化資料の国際化に向けて:IIIF と TEI. 情報の科学と技術, 67(2), 61–66. Retrieved from https://www.jstage.jst.go.jp/article/jkg/67/2/67_61/_pdf
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