東海再処理施設周辺における東電福島第一原発事故後の降下じん中放射性物質濃度調査結果

Abstract

2011年3月〜2013年9月に採取された降下塵試料について、再処理施設周辺における福島第一原発事故後の降下塵中放射性物質濃度を調査した。原発事故を受け、全β放射線濃度が、最大となる11000Bqm-2 month-1を観測した。観測された最大濃度はチェルノブイリ事故に観察された濃度の約37倍で、徐々に減少し、2012年9月には19Bqm-2 month-1となった。事故後の2011年3月には134 Cs、137 Csに加え、131 I、129 Te、129m Te、132 Te等の短期半減期の放射線核種が検出されたが、2011年9月以降は134 Cs、137 Csのみとなった。また、事故1年間の年間降下量および134 Cs/137 Cs放射能比からは福島第一原発事故によって、ほぼ同程度の放射能量で134 Csと137 Csが降下したことが分かった。