1) 甘藷の加熱調理 (焙焼, 電子レンジ) の際の糊化度, β-アミラーゼ活性および生成糖量の関係をしらべた. 2) 焼きいもの場合, 電子レンジ加熱に比べ糖は約 2倍生成された. 3) 加熱によりβ-アミラーゼは時間とともに失活していくが, 焙焼の場合徐々に失活し90分で数%の活性が残っていた. 電子レンジ加熱の場合は急速に失活し90秒では完全に失活した. 4) 焙焼の場合60分 (いも中心部の温度78℃) でほとんど完全に糊化していてこの時糖の生成量は著しく増加した. 5) 電子レンジの場合調理時間が非常に短いため糊化が十分に行われたころにはβ-アミラーゼがほとんど失活してしまっていて糖の生成量は少なかった. 6) 加熱により糊化されたデンプンにβ-アミラーゼが作用してマルトースが生成された.
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桐渕壽子, & 久保田紀久枝. (1976). 甘藷の加熱調理に関する研究 (第1報). 家政学雑誌, 27(6), 418–422.
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