複雑系のモデル化や数理解析の進展と応用への期待がもたれて久しい。しかし、複雑系研究の現状や今後の可能性は適切に語られていない。本報では、複雑系数理モデルが「現実の問題を解くことがどの程度可能であると考えられるのか」を現実のシステムの実測と数理モデルとの対比を通して論ずる。まず、「複雑系の数理モデル」とは、現実のシステムをありのまま詳細を再現するものではないことを述べる。次に、複雑系数理モデルのベイズの定理に根ざしたいくつかの成功実例や、巷で話題になっているビッグデータ解析の諸問題との関連性にも言及する。さらに、今後の複雑系の数理モデルの可能性に言及する。(著者抄録)
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金野秀敏. (2013). 複雑系数理モデルの可能性 現実の諸問題を解く. 情報管理, 56(8), 498–505. Retrieved from http://jlc.jst.go.jp/DN/JST.JSTAGE/johokanri/56.498?lang=en&from=CrossRef&type=abstract https://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/56/8/56_498/_pdf http://search.jamas.or.jp/link/ui/2014052755
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