本解説では,人を対象とする研究について,いわゆるN = 1 研究から集団を対象とする疫学研究までの方法論的連続性 を考えながら,N = 1 研究の“N”の可変性について言及する.次に,疫学研究において,エビデンスレベルが最も高いとさ れるランダム化比較試験の限界に触れ,ランダム化比較試験の研究デザインと比較しながら,医学分野や行動科学分野で発展 してきた単一の対象者に実施する N-of-1 試験の概要について解説する.その後,N-of-1 試験に関するこれまでの歴史を簡単 に紹介し,今後予想される展開について述べる.最後に,集団を対象とする疫学研究と 1 人の対象者を対象とするN-of-1 試 験を比較しながら,両者の関係性について考察する.
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集団を対象とする疫学研究とN = 1 研究. (2018). Journal of the Society of Biomechanisms, 42(1), 47–52. https://doi.org/10.3951/sobim.42.1_47
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