今回,肛門性癖者の経肛門的異物挿入によりS状結腸穿孔をきたした症例を経験したので報告する.症例は59歳,男性.過去に,直腸異物に対し経肛門的摘出術1度,開腹摘出術2度を受けた既往がある.今回,経肛門的にボールなどを挿入し自力にて排出困難となり他院を受診したが,経肛門的に摘出困難なため当院を紹介された.主訴は,腹部膨満感であり,腹痛は認めなかった.腹部単純X線にて遊離ガスを認めたため緊急手術を施行した.S状結腸内に直径10cmと20cmの異物2個が嵌屯し,直径4cmの穿孔部を認めたが,穿孔部は内腔側より直径10cmのビニールボールにて被覆されていたため,便の流出は認められなかった.穿孔部を開大し異物を除去した後,穿孔部を縫合閉鎖した.術後経過は順調で8日目に退院した.(著者抄録)
CITATION STYLE
WATASE, M., YANAGI, H., HIROOKA, N., MORI, T., OGAWA, M., & NIWA, H. (2009). A CASE REPORT OF PERFORATION OF THE SIGMOID COLON FOLLOWING TRANSANAL INSERTION OF FOREIN BODIES. Nihon Rinsho Geka Gakkai Zasshi (Journal of Japan Surgical Association), 70(11), 3375–3379. https://doi.org/10.3919/jjsa.70.3375
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