高機能広汎性発達障害への言語治療について私見を述べた.自閉症児への言語治療はすでに長い歴史を有する.集中的な治療が自閉症の根本治療としてもてはやされた時代もあったが,現在では他の発達障害と同様に,自閉症にもコミュニケーション全体の改善を行う一環として行われることが多くなった.もちろん従来の構音治療や語理解訓練も重要ではあるが,自閉症の言語障害の中核が語用論的障害であることが明らかになった今日,この語用障害への言語治療ができなくては,自閉症のコミュニケーション指導にはならないであろう.新世紀を迎え,自閉症児への言語治療が新たな展開をみせることを期待するものである.
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杉山登志郎. (2002). Communication Disorders and Related Fields: Communication Disorders in Children with High-functioning Pervasive Developmental Disorders. The Japanese Journal of Communication Disorders, 19(1), 35–40. Retrieved from http://ci.nii.ac.jp/naid/10009354759/
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