Inter-profession cooperation and patient satisfaction with medical treatment

  • Hayase R
  • Sakata K
  • Kohguchi H
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Abstract

早 瀬 良 坂 田 桐 子 高 口 央 岡山大学大学院保健学研究科 広島大学大学院総合科学研究科 流通経済大学社会学部 要 約 医療機関では,質の高い医療サービスの提供が求められている。本研究では,医療の質の指標の 1 つであ る患者満足度について,医療を提供する側である看護師と医療を提供される側の患者の両者の評価を用い, 特に職種間の協力によるチーム医療に着目し, 患者の満足度との関連を検討した。 調査対象者は外来患者 290 名,入院患者 205 名,看護師 108 名であった。分析の結果,以下のことが示された。 (1)外来患者は医師の 接遇評価が肯定的であるほど,外来診療への満足度が高い。 (2)入院患者は,病棟看護師の接遇評価および 医療従事者間の連携評価が肯定的であるほど,入院生活への満足度が高い。 (3)さらに,看護師が他者と協 力して業務遂行しているという自己評価は,医療従事者間の連携に関する患者の評価を介し,患者の入院満 足度を規定した。以上の結果から,質の高いサービスを提供するためには,看護師が他職種と連携すること で,患者の満足度を高めることが重要である可能性が示唆された。 キーワード:患者満足度,看護師,職種間協力 問 題 近年我が国では,病院組織は社会から質の高い医療の 提供を求められている 1) 。そのため,人々は質の高い医 療を提供している病院を模索しようとし,また,自分の ニーズに合った病院を受診しようとする。しかし,医療 の質を示す指標は多種多様であり,多くの人々は医療情 報の質を見極めるのが困難であるのが現状である。 そこで本研究では,病院組織を評価する顧客である患 者を対象とし,医療の質を示す指標の 1 つである患者満 足度を規定する要因を明らかにすることを目的とする。 加えて,病院組織内で最も職員数が多く,業務上も,職 種間連携上も中核的な役割を担う看護師を対象とし,看 護師の業務に対する自己評価が患者満足度とどのように 関連するかについても検討する。 医療の質とその指標 医療の質の定義については,アメリカ医学研究所 (Institute of Medicine, 1990)の「個人や集団を対象に行 われる医療が,望ましい健康状態をもたらす可能性をど れだけ高くするのか,その時々の専門知識にどれだけ合 致しているのか,それらの度合い」が広く用いられてい る。しかし,医療技術の発展は著しく,治療困難な疾患 の治療方法や手術方法などが数多く明らかにされてきた 1)厚生労働省は平成 19 年 4 月 1 日より医療機能情報の提供制度を施行している。この制度では,医療機関に 対し,医療機関の医療機能に関する一定の情報について,都道府県への報告を義務付け,都道府県が情報を 集約してわかりやすく提供する仕組みが創設された。一定の情報の具体的内容としては,①管理・運営・サー ビスに関する事項(アクセス方法等) ,②提供サービスや医療連携体制に関する事項(保有する設備等) ,③ 医療の実績,結果に関する事項(平均在院日数等)がある。

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Hayase, R., Sakata, K., & Kohguchi, H. (2013). Inter-profession cooperation and patient satisfaction with medical treatment. THE JAPANESE JOURNAL OF EXPERIMENTAL SOCIAL PSYCHOLOGY, 52(2), 104–115. https://doi.org/10.2130/jjesp.52.104

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