2.9kaの最新のマグマ噴火以降に発生した5つの水蒸気爆発の堆積物を明らかにし,下位からHk-Ow1から5の名称を与えた.1と2は二次的な泥流堆積物を伴い,2はさらにサージもともなう.3-5は降下火山灰のみからなる.二次泥流は粘土,変質した岩片,変質した鉱物からなり,噴気地帯が給源である.1と2は神山の北東稜線上の割れ目火口列,3-5は大涌谷,が給源と見られる.2のサージでは本質物質かも知れない火山ガラスが含まれていたが,ほかのものはそういった本質物質が認められなかった.しかし,山体が変形していることを考えると浅いレベルまでマグマが上昇してきた可能性はある.1は3ka,2は2ka,3-5は12-13世紀と見られる.噴火の年代は国府津松田断層および丹那-平山構造線の活動時期と近く,噴火はこれらの構造線と何らかの関係があるものと見られる.
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Kobayashi, M., Mannen, K., Okuno, M., Nakamura, T., & Hakamata, K. (2006). The Owakidani tephra group: A newly discovered post-magmatic eruption product of Hakone Volcano, Japan. Bulletin of Volcanological Society of Japan, 51(4), 245–256.
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