REAL-TIME FLOOD FORECASTING AND PREDICTION ERRORS OF WATER LEVEL IN MOUNTAINOUS RIVERS —THE CASE OF HEAVY RAIN IN THE NORTHERN KYUSHU ON JULY 2017—

  • NAKAMURA Y
  • IKEUCHI K
  • ABE S
  • et al.
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本研究は平成 29 年 7 月九州北部豪雨を一例とし中山間地河川である花月川を対象として,RRI モデル と解析雨量・降水短時間予報を用いた疑似リアルタイム環境での洪水予測シミュレーションを実施した. 予測計算は流域・河道の状態量を 30 分毎に更新・保存しながら 6 時間先までの水位を逐次計算し,実績 水位と予測水位の差から洪水予測に内在する予測時間毎の水位誤差を定量的に評価した.その結果,予測 時間が長くなるほど予測水位誤差の幅が大きくなることがわかった.また,RRI モデル×降水短時間予報 を用いた今次災害のリードタイムは 70 分であった.さらに,予測水位の誤差分布を考慮し予測水位を 補正することで,補正しない場合より 2 時間早く氾濫危険水位の超過を予測できる可能性が示唆された. 1. 序論 我が国では洪水予測システムを用いた洪水リスク管理 が現業化されている.一般的な洪水予報は水防法と気象 業務法の下,気象庁と国土交通省(または都道府県)が 共同で氾濫危険情報等を発表する. 現時点の洪水予測システムは多様な誤差要因を含んで いるため,その予測精度が課題となっている.誤差要因 には,予測雨量,水文観測,水文モデル,データ同化 などの誤差が考えられ,これらを極力小さくするために それぞれの分野で研究が進んでいる.例えば,洪水予測 分野における水文モデルでは,降雨流出から洪水氾濫を 流域スケールで一体的に解析できる RRI モデル(Rainfall-Runoff-Inundation Model) 1) 2) 3) が注目を集めており,海外で の適用実績や国内河川への適用研究 4) 5) 6) が増えてきた. 最近では水理・水文モデルの精度向上を目的として現時 刻の状態量をリアルタイムに補正するデータ同化技術の 研究 7) 8) が盛んに報告されるようになった.ただし,こ れらの技術は降雨流出解析に内在する水文モデルの誤差 のみを補正する技術であると解釈できる.つまり,観測 された水文データに同化させるように,水理・水文モデ ルの尤もらしい状態量だけを探索しているため,直接的 に予測誤差を小さくすることに着目した研究ではない. 一方,水理・水文モデルと同様(場合によってはそれ 以上)に重要な情報があり,それが水文モデルの入力条 件となる実況レーダー雨量や予測雨量である.先行研究 9) では降雨予測の誤差分散をガンマ分布で推定し,貯留 関数法とカルマンフィルター理論を組み合わせ,予測

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NAKAMURA, Y., IKEUCHI, K., ABE, S., KOIKE, T., & EGASHIRA, S. (2018). REAL-TIME FLOOD FORECASTING AND PREDICTION ERRORS OF WATER LEVEL IN MOUNTAINOUS RIVERS —THE CASE OF HEAVY RAIN IN THE NORTHERN KYUSHU ON JULY 2017—. Journal of Japan Society of Civil Engineers, Ser. B1 (Hydraulic Engineering), 74(4), I_1177-I_1182. https://doi.org/10.2208/jscejhe.74.i_1177

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