Abstract
シービーム海底地形図およびJ-EGG500データをもとに日本列島海底谷系図を改訂した.大陸棚外縁から大洋底・海溝まで連続する谷線を持つ海底谷は天竜海底谷,富山海底谷および最上海底谷のみである.曲流を呈するのは釧路海底谷,広尾海底谷および谷末端水深が2000 m以浅の海底峡谷と深海チャネルに限られ,他の海底峡谷は屈曲を主とする適従谷である.ほとんどの海谷とガリ状海底谷および御蔵海底谷,黒瀬海底谷は必従的である.ガリ状海底谷は太平洋側の水深2000 m以浅に分布する.海底谷の縦断面形状は勾配の違いにより7区分される.縦断面は海域によらず1,2の傾斜変換点で連結した単斜谷の組合せからなる.海底谷地形は流動体による作用を示すが,海底谷の形成機構は堆積物重力流の作用だけでなく,海水準変動や地殻変動も併せて考慮するべきであろう.
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Shimamura, K. (2008). Revised chart of the submarine canyon and valley systems around the Japanese Islands. The Journal of the Geological Society of Japan, 114(11), 560–576. https://doi.org/10.5575/geosoc.114.560
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