Abstract
【目的】小学校5年生の給食の食べ残し状況、給食を残さず食べる自信および給食の楽しさとQOL(Quality of Life)との関連性を検討した。【方法】2014年9月から10月にかけて福井県内の小学校9校の5年生607名を対象に調査を実施し、有効回答が得られた566名を解析対象とした。QOLの測定には、6つの下位領域(身体的健康、精神的健康、自尊感情、家族、友だち、学校生活)から構成される小学生用のQOL尺度(Kid-KINDLR)を用いた。児童を給食の食べ残し状況、給食を残さず食べる自信、給食の楽しさについての質問項目の回答により、それぞれ2群に分け、QOL総得点および下位領域の得点をMann-WhitneyのU検定により比較した。【結果】男子においては、給食を残さず食べている児童は、給食を残すことがある者に比べて、また、給食を残さず食べる自信がある児童は、自信がない者に比べてQOL総得点が有意に高かった。一方、女子においては、給食の食べ残し状況および給食を残さず食べる自信の有無により、QOL総得点に差は認められなかった。給食の時間をとても楽しいと感じている児童は、男女ともにQOL総得点および精神的健康、自尊感情、友だち等の下位領域の得点が有意に高かった。【結論】給食の時間を楽しいと感じることは、男女ともに精神的健康、自尊感情、友だち等の下位領域を含めたQOLの良好さに関連することが示唆された。(著者抄録)
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Sakamoto, T., & Hosoda, K. (2015). The Relationship between Enjoying a School Lunch, Food Waste from School Lunches, and Quality of Life among Fifth-grade Students. The Japanese Journal of Nutrition and Dietetics, 73(4), 142–149. https://doi.org/10.5264/eiyogakuzashi.73.142
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