本研究は, 青年期女子の体重・体型へのこだわりに影響を及ぼすと考えられる要因を検討することを目的として行われた.1005名の女子学生を対象に質問紙調査を実施し, 食行動と態度, 身体状況, 親の養育行動, および, 体型に関する指摘, やせに対する価値観, メディアの影響, 家族のやせ志向, 友人のやせ志向を測定した.従来の先行研究に基づき, 養育行動や社会的要因から体重・体型へのこだわりを示す「やせ願望」や「体型不満」を説明するモデルを構成し, 共分散構造分析による検討を行った.分析の結果, 「体型に関する指摘」を経験することは「やせに対する価値観」と関連していることが明らかになった.また, 「体型に関する指摘」は直接「体型不満」に影響を与えていた.「やせ願望」に対しては「やせに対する価値観」, 「メディアの影響」, 「友人のやせ志向」が説明力を持っていた.養育行動については, 「父親の過干渉傾向」のみが「体型不満」と関連を持ち, 「父親の過干渉傾向」の強さは「体型不満」を弱めるということが示された.
CITATION STYLE
Maekawa, H. (2005). Weight and Body Shape Concerns in Young Women: A Model of Parental Behavior and Social Environment. The Japanese Journal of Personality, 13(2), 129–142. https://doi.org/10.2132/personality.13.129
Mendeley helps you to discover research relevant for your work.