Abstract
[フードシステム研究第19巻2号 2012年] −37− 1.はじめに 自分の好みにあった食料を選択し購入するとい う行動は、人間の経済活動の原点であり、どのよ うな要因がそれを規定しているかについては今昔 を問わず常に社会的関心を集めてきた。経済学の 分野では、こうした食料消費に関わる消費者行動 を、主要な経済変数である価格、所得で説明する ことがこれまでの議論の主流であった。 1980年代に入ると日本の食生活の成熟化ととも に、食料消費行動に対する価格・所得要因の説明 力の相対的な低下が指摘されるようになる。たと えば時子山[44]は、食料消費の動向を詳細に分 析した上で、 「所得や相対価格等の経済要因は、 それ自体もはや食料消費パターンを変化させる重 要な要因ではない」とし、その主たる原因として 所得制約の消失ないし弱化を指摘している。こう した状況は日本だけではなく、他の先進国におい ても観察されている(註1) 。 このような食生活の変貌は、従来の『家計調査』 データを中心とした需要分析のあり方に疑問を投 げかけるものであった(註2) 。1990年代以降に 様々な形であらわれた食料消費行動分析への新た な取り組みは、こうした状況に対応したものと考 えることができよう。 それでは、価格・所得要因に代わってどのよう な要因が食料消費選択の要となってきたのであろ うか。本報告ではここ十数年間における食料消費 行動研究を俯瞰することを通じて、この問題につ いて考察する(註3) 。この目的のために、3つ の切り口、すなわち、情報、非市場財の評価、家 族を用意した。以下、この切り口に沿ってこれま での研究の流れを整理するとともに、今後の展望 を示すこととする。 【シンポジウム報告】 食料消費行動分析の新展開 筑波大学 茂野 隆一 Abstract: The since . New to . Information; information also . The-market goods . With families, owing, aging, and , empirical studies on the demographic characteristics of family members and aspects of the household production . Keyword : food, information, non-market,household
Cite
CITATION STYLE
SHIGENO, R. (2012). Recent Development in Food Consumption Analysis in Japan. Journal of Food System Research, 19(2), 37–45. https://doi.org/10.5874/jfsr.19.37
Register to see more suggestions
Mendeley helps you to discover research relevant for your work.