Abstract
5歳女児。発熱、咳嗽、下痢、腹痛の精査目的に入院となった。当初、何らかのウイルス性胃腸炎を疑い、補液・安静・絶飲食とし、入院翌日より酪酸菌製剤を内服したが、飲水すると腹痛・下痢が出現した。その後の精査で腸チフスと判明し、CAZを投与したところ症状は改善し、第26病日に退院となった。本症例は直近の渡航歴がなく、家族の接触者検診を行ったところ、母親が便培養陽性であり、患児と母の菌株はいずれもファージ型B1であった。2年前に父が腸チフスを発症した際にも母は接触者検診で便培養陽性を指摘されたこと、胆石の既往があることから、母が慢性保菌者の可能性が高く、ここから患児に感染が広がったと考えられた。
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SUZUKI, Y., SUZUKI, R., SUZUKI, Y., SUGIHARA, S., & OTANI, T. (2022). Why Did Typhoid Fever Occur in the Family Twice?: Chronic Carrier of Salmonella typhi. Kansenshogaku Zasshi, 96(5), 198–203. https://doi.org/10.11150/kansenshogakuzasshi.96.198
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