Artificial Protein Synthesizing System Using Extended Genetic Code

  • HOHSAKA T
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Abstract

ノ酸の部位特異的導入法が開発されたことで,天然の 20 種類以外にもさまざまな非天然アミノ酸をタンパ ク質に導入することが可能になった 1), 2) .すなわち, 終止コドンの 1 つアンバーコドン UAG に相補的なア ンチコドンをもち非天然アミノ酸を結合させた tRNA を合成しておき,望みの導入部位のコドンを UAG に 置換した遺伝子とともに無細胞翻訳系に加えること で,UAG を非天然アミノ酸に翻訳させることが可能 になった.しかし,UAG は本来は終止コドンである ために,終結因子が認識してタンパク質合成を停止さ せてしまう.そのために,非天然アミノ酸の導入効率 はあまり高くなかった.また,遺伝暗号表には終止コ ドンが 3 つしかないために,そのうちの 1 つを本来の 終止コドンとして使うとして,最大でも 2 種類の非天 然アミノ酸しか導入することはできない.実際には UAG 以外の終止コドンでは終結因子の活性が勝るた めに,実質的には 1 種類の非天然アミノ酸のみが導入 可能であった. 一方,筆者らは終止コドンを流用するのではなく, 通常は 3 塩基であるコドンを 4 塩基に拡張することで, 新たに非天然アミノ酸を割り当てる手法の開発を行 なってきた 3)-5) .これにより非天然アミノ酸の効率的 導入および多重導入が達成され,さまざまな応用も可 能になってきている.本稿ではこの 4 塩基コドン法の 原理について解説するとともに,その応用例について 紹介したい. 24 コドンによるアミノの Fig. 1 には 4 塩基コドン法の原理を,CGGG を例と して示している.まず,遺伝子上で非天然アミノ酸に 置換したい部位のコドンを 4 塩基コドン CGGG に置 換しておく.また,この 4 塩基に相補的な配列 CCCG をアンチコドンにもつ tRNA を合成しておき,化学的 アミノアシル化法を用いて非天然アミノ酸を結合させ る.これらを無細胞翻訳系へ添加すると,4 塩基コド ンに置換した部分が 4 塩基アンチコドンをもつ tRNA に読み取られ,非天然アミノ酸へ翻訳される.一方, それ以外の部分は通常通り 3 塩基ずつ天然のアミノ酸 へ翻訳されるため,得られるタンパク質には 4 塩基コ ドンで指定した部位のみに非天然アミノ酸が導入され ることになる.ただし,4 塩基コドンの最初の 3 塩基 CGG が天然のアミノアシル tRNA によって翻訳され ることも起きうるが,その場合は読み枠が 1 塩基分ず れて,やがて下流に現れる終止コドンによってタンパ ク質合成は終了してしまう.そのため,非天然アミノ 酸が導入された場合のみ,完全長タンパク質が得られ ることになる.この際,C 末端に精製用の His-tag な どを付加しておくことにより,非天然アミノ酸が導入 された完全長タンパク質のみを容易に単離することが

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HOHSAKA, T. (2007). Artificial Protein Synthesizing System Using Extended Genetic Code. Seibutsu Butsuri, 47(2), 124–128. https://doi.org/10.2142/biophys.47.124

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