Association of Nutrition Status and Rehabilitation Outcome in the Disuse Syndrome: a Retrospective Cohort Study

Abstract

廃用症候群における栄養とリハビリ転帰の関連性について検討した。廃用症候群と診断され、理学療法を処方された入院患者223例を対象に後向きコホート研究を実施した。栄養状態は、照会時にOnoderaの予後栄養指数(PNI)で評価した。研究コホートは、男性136例、女性87例(平均年齢67.5歳、入院〜照会までの期間中央値17日、リハビリ期間中央値32日)とした。栄養不良であると判明した患者は計202例であった。平均PNIは32.9で、リハビリ中にADLスコアが改善した患者は135例であった。リハビリ転帰は、栄養状態の正常な患者の方が栄養不良の患者に比べて良好であった。ヘモグロビン値10.0g/dL超、総リンパ球数1200/mm3超、PNI 35.0超の患者の方がリハビリ転帰は良好であった。ロジスティック回帰分析の結果、ヘモグロビン値はリハビリ転帰と独立して関連していた。栄養不良は廃用症候群患者に多かった。照会時のヘモグロビン値やPNIが低い患者が、不良なリハビリ転帰を辿る可能性は高いと思われた。