本研究は, 成人用エフォートフル・コントロール(EC)尺度日本語版を作成し, その信頼性・妥当性の検討を行った.研究1では, 大学生, 専門学校生209名を対象に質問紙調査を行い, 日本語版EC尺度とその下位尺度が必要な内的一貫性, 再検査信頼性を持つことを確認した.また, 新奇性追求, 損害回避, ビッグ・ファイブのパーソナリティ次元, および抑うつ・不安との関連性から, 尺度の構成概念妥当性が支持された.研究2では, 日本語版EC尺度が単なる自己認知のみでなく実際の実行注意を測定しているか否かを検討するため, 研究1の参加者のうち大学生47名を対象にストループ課題を行い, 干渉効果の程度と日本語版EC尺度との関連を検討した.日本語版EC尺度合計および「行動抑制の制御」下位尺度は一致試行における誤反応率と負の相関を示し, また尺度合計および「行動抑制の制御」, 「注意の制御」下位尺度は干渉効果の大きさと負に相関した.この結果から, 尺度の基準関連妥当性が確認された.
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Yamagata, S., Takahashi, Y., Shigemasu, K., Ono, Y., & Kijima, N. (2005). Development and Validation of Japanese Version of Effortful Control Scale for Adults. The Japanese Journal of Personality, 14(1), 30–41. https://doi.org/10.2132/personality.14.30
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