腹直筋鞘ブロック,腹横筋膜面ブロック,傍脊椎ブロックは胸壁,腹壁の体性痛管理に用いられている.特に超音波ガイド法の普及によって安定した効果発現と合併症の低下を認め,近年広く普及してきた.硬膜外ブロックに比べて鎮痛作用は劣るものの創痛管理中の副作用は少ない.最近推奨されている多様性(multimodal)疼痛管理の一法として,これらのブロックを併用すると,早期離床に向けた優れた術後痛管理が可能となる.しかし,比較的簡便な手技とはいえ,コンパートメントブロックのため局所麻酔薬の1回投与量は多い.異所投与では効果不十分で,局所麻酔薬中毒の可能性のみ高くなる.より安定した手技となるよう解剖学的構造や超音波画像の理解が重要である.(著者抄録)
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NOMURA, T. (2013). Ultrasound-Guided Nerve Blocks (4)Ultrasound-Guided Trunk Blocks for Abdominal Surgery: Rectus Sheath Block, Transversus Abdominis Plane Block and Thoracic Paravertebral Block. THE JOURNAL OF JAPAN SOCIETY FOR CLINICAL ANESTHESIA, 33(4), 612–618. https://doi.org/10.2199/jjsca.33.612
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