栄養応答シグナルは,アミノ酸やグルコースなどの栄養素摂 取や活動により刻々と変化する細胞内のエネルギー状態を認 識し, 個体のエネルギー・栄養代謝の恒常性を維持してい る. 栄養過剰状態では, 栄養応答シグナルの調節不全とし て,mTOR経路(栄養過剰シグナル)増強やSIRT1, AMPK (エネルギー不足感受シグナル)の減弱が生じることで,エ ネルギー代謝の恒常性が正の方向へ破綻する.その結果,肥 満・メタボリックシンドローム・糖尿病を引き起こしている 可能性が考えられるため, 栄養応答シグナル調節不全の是 正,すなわちmTOR経路抑制やSIRT1, AMPK活性化が治療 標的として期待できる.
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KITADA, M., & KOYA, D. (2013). Nutrient Sensing and Regulation of Cellular Functions; Involvement with Obesity, Metabolic Syndrome and Diabetes. KAGAKU TO SEIBUTSU, 51(5), 294–301. https://doi.org/10.1271/kagakutoseibutsu.51.294
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