Aspen FACEでは北方温帯地域のポプラ、カンバ、カエデのCO2とオゾンへの応答を 調べた。ポプラ単独区、ポプラカンバ区、ポプラカエデ区の生産量の変化は、高 CO2によりそれぞれ25,45,60%、高O3によりそれぞれー23、-13、- 14%、高CO2×高O3によりそれぞれー7.8、+8.4、+24.3%となった 。CO2による効果は、カンバ>ポプラ>カエデの順だった。オゾンによる反応は、 ポプラがもっとも傷害を受けた。またクローンによっても反応が異なった。土壌炭 素生成は高CO2区のほうが高CO2×高O3区よりも50%大きくなった。病原体による反 応は処理区によって異なった。Melampsoraの葉は、CO2処理に関わらず、オゾン処 理によって葉が赤みを帯びた。葉の窒素量は低下。窒素の変化によって食害も変化 したが、食害は増えたり減ったり。高CO2処理によりC/N、リグニン/N、タンニン量 は増加。高CO2処理によりLAIは増加。細根率、根の回転率は増加。高CO2処理によ る木部化学成分は余り変化しなかった。高CO2処理によりフェノール性物質の生成 が促進されるため、食害に対する抵抗性が増加すると考えられる。
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Karnosky, D. F., & Pregitzer, K. S. (2006). Impacts of Elevated Atmospheric [CO2] and [O3] on Northern Temperate Forest Ecosystems: Results from the Aspen FACE Experiment. In Managed Ecosystems and CO2 (pp. 213–229). Springer-Verlag. https://doi.org/10.1007/3-540-31237-4_12
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