本研究では,紙パックリサイクル行動の社会的便益を,個人トラベルコスト法 (ITCM) を 用いて推計するとともに,人々が自発的に紙パックリサイクル行動を行う要因について,カウントデー タモデルを用いて分析した。結果として,人々のリサイクル行動の頻度は,社会的責任感の大きさ,社 会規範の高さ,紙パック回収箱までの移動コストによって決まり,女性のほうが男性よりもリサイクル 行動を行う傾向にあることがわかった。これにより,環境配慮に要する費用を削減することで,人々の 行動をより環境配慮型のものへと導く可能性を示すことができた。また,紙パックを 1 kg リサイクル することによる消費者余剰は,234.79 円であることがわかった。
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Yoshida, Y. (2009). Factors Determining Recycling Behavior and Social Welfare. Journal of the Japan Society of Material Cycles and Waste Management, 20(5), 332–341. https://doi.org/10.3985/jjsmcwm.20.332
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