本研究の目的は,コミュニケーション態度を測定する質問紙S-24について,非吃音者におけるS-24の標準データを作成すること,および先行研究で報告されている吃音者と非吃音者の得点を収集することで,S-24による吃音評価の有用性を検討することである.20~60代の非吃音者413名を対象に質問紙調査を行った結果,S-24の得点平均(標準偏差)は12.62(4.90)点であった.年齢群および性別による有意な得点の違いはなかった.また,高い内的一貫性および再検査法の一致率を示した.国内の先行研究の平均値を統合すると,吃音者の平均値(標準偏差)は17.57(4.62)点,非吃音者の平均値(標準偏差)は12.96(4.89)点であり,群間の効果量は大であった.これらより,S-24には高い信頼性に加えて構成概念妥当性を有しており,吃音の評価に有用であることが示唆された.(著者抄録)
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Iimura, D., & Ishida, O. (2022). Modified Erickson Communication Attitude Scale (S-24) and Investigation of its Normative Scores for Japanese Speakers. The Japan Journal of Logopedics and Phoniatrics, 63(3), 192–198. https://doi.org/10.5112/jjlp.63.192
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