2006年12月から2015年3月の間に発生した院内心停止(IHCA)患者467例(男性310名、68±16歳)を対象とし、臨床的特徴、1ヵ月生存率および脳神経機能予後を評価した。平日日中に発症した群と平日夜間/休日に発症した群に分類し、1ヵ月生存率および神経学的転帰を比較検討した。入院時診断としては、致死性不整脈が129例(28%)と最多で、次いで急性冠症候群が94例(20%)と多かった。心停止の原因は、致死性不整脈が168例(36%)と最多で、次いで呼吸不全が77例(17%)であった。心停止から心肺蘇生(CPR)開始までの時間は中央値0分、心停止から初回除細動までの時間は中央値5分、心停止から自己心拍再開(ROSC)までの時間は中央値11分であった。ROSC率は77%と非常に高率であった。1ヵ月生存率は54%であった。多変量解析では、心停止からCPR開始までの時間、心停止から自己心拍再開までの時間および初期調律が除細動適応波形であることが、良好な神経学的転帰に対する独立した因子であった。
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院内心停止患者の臨床的特徴と予後─循環器に特化したセンターにおける単施設,前向き,ウツタイン様式研究. (2017). Journal of JCS Cardiologists, 25(1), 27–34. https://doi.org/10.1253/jjcsc.25.1_27
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