VBAによるプログラミングなどをすることなく、Microsoft Excelの基本機能のみで酸塩基滴定の シミュレーションを行う方法を開発した。ある滴定体積に対応するpHを求めるためには、近似計算が 必要であるが、これを1枚のワークシート上で行った。また、滴定曲線をシミュレートするには、滴 定体積を変化させてpHの計算をしなくてはならない。このシミュレーションをExcelが基本的に持っ ている機能の一つ、 “テーブル ”機能を用いて実現した。 この方法を用いて、クエン酸-水酸化ナトリウム、アンモニア-塩酸といった、弱酸(塩基)-強 塩基(酸)滴定だけでなく、クエン酸-アンモニアという弱酸-弱塩基滴定についてもシミュレーショ ンを行った。また、炭酸が混入している場合や、滴定体積やpHデータの数値を丸めることによって発 生する誤差を含んだ滴定曲線についてもシミュレーションできることを示した。
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YOSHIMURA, N., SHIGETANI, A., & TAKAYANAGI, M. (2009). Chemometrics Calculations with Microsoft Excel (2) – Iterative Calculation –. Journal of Computer Chemistry, Japan, 8(4), 183–188. https://doi.org/10.2477/jccj.h2134
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