集合的防護動機モデルとは,集合的対処行動を勧告する脅威アピール説得の効果とメカニズムを説明する モデルである。同モデルは8つの要因から成る4つの評価が集合的対処行動意図を規定すると仮定している。 本研究の目的は集合的防護動機モデルの妥当性を検証することであった。独立変数は脅威評価(高,低) ,対 処評価(高,低) ,個人評価(高,低) ,社会評価(高,低) ,性(男性,女性)であった。被験者は大学生707 人(男性365人,女性342人)であり,34条件(32実験条件と2統制条件)のうちの1つに無作為に割り当 てられた。そして,実験条件の被験者にはダイオキシン問題に関する説得メッセージを読ませ,質問紙に回 答させた。その結果,全ての仮説が支持されたわけではないが,脅威評価,対処評価が大きいほど,集合的 対処行動意図が大きいことが明らかとなった。また男性被験者の集合的対処行動意図に対しては,わずかで はあるものの社会評価の影響も見られた。
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Tozuka, T., & Fukada, H. (2005). A test of collective protection motivation theory in threat appeal persuasion. THE JAPANESE JOURNAL OF EXPERIMENTAL SOCIAL PSYCHOLOGY, 44(1), 54–61. https://doi.org/10.2130/jjesp.44.54
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