本邦の医薬品安全性監視において,企業から報告する個別症例報告は添付文書改訂等の安全対策の根拠として重要な位置を占める.一方,収集情報の集積分析は,利用可能なデータが限られていることもあり欧米に比べ盛んではない.個別症例報告を集積したデータベースである医薬品副作用データベース(英名:Japanese Adverse Drug Event Report database,略称;JADER)を集積分析に利用する試みが本企画にて行われている.本データベースが,安全性情報の一部である「重篤な副作用」と評価された自発報告症例を主として集積したものであることから,シグナル管理や安全対策の目的で利用するには限界があるが,当局主導で現在構築中の医療情報データベースやナショナルクレームデータベースが利活用可能となる数年後を想定して仮想的に利用することは価値があると考える.
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MAEDA, R. (2014). 5. JADER from Pharmacovigilance Point of View. Japanese Journal of Pharmacoepidemiology/Yakuzai Ekigaku, 19(1), 51–56. https://doi.org/10.3820/jjpe.19.51
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