【目的】勤労者に対し、管理栄養士によるセミナーと野菜飲料提供による環境サポートを組み合わせた栄養教育プログラムを実施することで、野菜摂取量及び野菜摂取に関する行動変容ステージに及ぼす影響を検証した。【方法】勤労者男女を研究対象者とし、層別化無作為比較試験を実施した。解析対象者は194名(介入群100名、対照群94名、平均年齢43歳)であった。栄養教育プログラムは介入群のみに実施した。主評価項目は、行動変容ステージ及び野菜摂取量とし、副次評価項目として野菜摂取に関する意識や行動の変化が生じる要因とした。【結果】野菜摂取量の変化量については、プログラム終了直後では対照群に対して介入群で有意に高かったが、終了6週間後の調査では有意な差は認められなかった。一方、行動変容ステージの事前から終了直後の変化量は、対照群に対して介入群で有意に高く、終了6週間後でも同様に群間差が見られた。また、本プログラムは、野菜摂取に関する意識や行動の変化が生じる要因のうち、健康に対する利益や関心、セルフエフィカシー、所属する組織や地域からの環境サポートといった因子に対して働きかけていたことが示唆された。【結論】管理栄養士によるセミナーと野菜飲料提供による環境サポートとを組み合わせた栄養教育プログラムを実施することで、勤労者の野菜摂取に関する意識や行動が変化し、野菜摂取量が増加することが示唆された。(著者抄録)
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Nobuta, Y., Maeda, Y., Sone, T., & Eto, K. (2020). Effects of a Nutrition Education Program on Vegetable Intake Behavior among Workers. The Japanese Journal of Nutrition and Dietetics, 78(5), 210–222. https://doi.org/10.5264/eiyogakuzashi.78.210
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