目的:日本の医療機関を受診した在日外国人の異文化体験の様相を明らかにする。方法:在日外国人22名に受診行動をとおして実感した異文化体験についてグループインタビューを行った。結果:対象者は【受診システムがわかりくい】【自分の病状や主張を正しく伝えるのが難しい】状況の中【医師は十分に対話してくれない】【壁をつくられて向き合ってもらえない】ことを経験し、【患者1人ひとりの文化的背景が注目されない】【拒否する権利を行使できない】と実感していた。また【決まり事の存在や根拠が理解できない】ことから【なじみのない『暗黙の了解』にとまどう】体験をしていた。【看護師の関わりは家族のようで安心できる】と思う一方【病気のことは看護師に頼れない】と認識していた。結論:在日外国人は、言葉の壁、外見に基づく先入観の壁、異文化が理解されないことに直面していた。医療者は、外国人に対する文化的側面への注目の欠如を自覚する必要がある。(著者抄録)
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Teraoka, M., & Muranaka, Y. (2017). Aspects of Cross-cultural Experience Perceived by Foreigners Living in Japan When Using Its Healthcare Services. Journal of Japan Academy of Nursing Science, 37(0), 35–44. https://doi.org/10.5630/jans.37.35
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