Consumer Society and Self-Identity

  • MATSUDA I
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フォーディズムからポスト・フォーディズムへの移行過程において,私的な商品消費は福祉国家の社会政策にもフレキシビリティを要求した.サッチャリズムは,規制緩和とプライヴァタイゼーションによって,このフレキシビリティ要求に応えようとするものであった.興味深いのは,サッチャリズムの支持者だけでなくその批判者もまた,商品消費がアイデンティティ編成にもつ意義を積極的に評価していたということである. しかしながら,アイデンティティがなによりも商品消費との関連で定義される消費社会では,社会政策の対象であった貧困層は周縁化されてしまうことになる.Z. バウマンによれば,消費社会の貧困層は消費選択の自由をもたないだけでない.労働者でも消費者でもなくなった貧困層は犯罪化されている.「マイナス記号のついた自画像」として,かれらは消費社会の自己イメージを保つ役目を果たす.貧困層の犯罪化は,かれらを福祉国家の規範の外部におき,経済的にだけでなく倫理的にも貧困を正当化することになる.

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MATSUDA, I. (2008). Consumer Society and Self-Identity. Japanese Sociological Review, 59(1), 186–197. https://doi.org/10.4057/jsr.59.186

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