Hydrophobic Metabolite Analysis in Metabolomics

  • IKEDA K
  • BAMBA T
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メタボロミクスは生体内に存在する代謝物を包括的かつ 定量的に解析して,代謝変化の背後に関わる分子の抽出を 行い,表現型や生体機能との関連性を明らかにする研究で ある.代謝物にはそれぞれの物性の違い(水溶性,脂溶性 など)があるために,それぞれに適した分析のプラット フォームの構築が進められてきた.脂質はエネルギー源と しての役割のほか,生体膜の主要な構成成分として細胞の 形成や恒常性維持へ関与することや,メディエーターとし て細胞内,あるいは細胞間の情報伝達を担うことが知られ ている.しかしながら,脂質はその水に溶けない物性か ら,分析技術が進歩した現在でも解析しにくい対象であ る.このために,多くの脂質機能が未解明のまま残されて いる一因となっている.脂質にはさまざまな種類の脂肪酸 代謝物が存在するだけでなく,それらからグリセロリン脂 質,スフィンゴ脂質,アシルグリセロールなどの多種多様 な分子種が作られ,in silico の解析によると脂質の総数は 10 万種類に上るものと推定されている.さらには,これ らの一部は腸内細菌によって,哺乳動物の代謝系では生成 しない脂質代謝物へと構造変換や修飾されることが明らか になってきている.したがって,それらの総体を理解する リピドミクス研究には,最先端の分析機器のみならずそれ ぞれの脂質の性質に関する知識や経験に裏づけられた方法 論の構築が重要である. 本稿では,リピドミクス研究のアプローチとして,ノン ターゲットおよびターゲット解析技術の紹介と今後の展望 について述べる.

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IKEDA, K., & BAMBA, T. (2017). Hydrophobic Metabolite Analysis in Metabolomics. Journal of the Mass Spectrometry Society of Japan, 65(5), 199–202. https://doi.org/10.5702/massspec.s17-48

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