Abstract
カオスニューラルネットワークは連想記憶の能力を持つことが知られており,想起過程において複数の記憶パターンの特徴を併せ特つような新たなパターンが想起されるなどの興味深い振る舞いを示すことが知られている.本研究では,カオスニューラルネットワークの新たな分野への応用の試みとして,記憶と忘却を繰り返すことにより徐々に変化するパターンを発想し続けるシステムを提案する.本システムでは,複数の記憶パターンを記憶したニューラルネットワークにより新たなパターンの想起を行うが,記憶パターンの1つを忘却し,新たに出現したパターンを記憶して想起を続ける.これにより,本システムは想起パターンの特徴を徐々に変化させながらも新たなパターンを次々と想起し続けることができる.このようなシステムはエンターテイメント分野などへの応用が期待できるが,本論文では応用例として,雰囲気を徐々に変化させながら楽曲を奏で続けるシステムを作成した.実験の結果,本システムが記憶と忘却を繰り返しながら新たな楽曲を生成していることが確認された.また,聴取実験により,本システムの奏でる音楽は,数小節のメロディを繰り返すような単純な音楽よりも飽きないものであり,また心地よいものであることが確認された.
Cite
CITATION STYLE
TOKUMARU, M., MURANAKA, N., & IMANISHI, S. (2007). Continuous Expression System Repeating “Memory and Forgetfulness”-Application to A Music Composition System Using Chaotic Neural Network with Rememorizing Patterns-. Journal of Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics, 19(3), 299–312. https://doi.org/10.3156/jsoft.19.299
Register to see more suggestions
Mendeley helps you to discover research relevant for your work.