Theory and Practice ─Ⅲ. Densification Behavior of Multi-particle Systems

  • Yoshida H
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2019年 5 月 7 日受理[doi:10.2320/materia.58.782]    講 義 ノ ー ト 焼結の基礎-理論的背景から実際まで-.多粒子系の焼結緻密化挙動 吉 田 英 弘 前回概観したような,焼結緻密化の基本的な(二粒子系な ど単純な幾何学モデルに基づき構築された)速度式は,1960 年代までに一通りの完成を見た.このアプローチで焼結挙動 を解析する場合,焼結過程の三段階(初期・中期・後期焼結) のうちの一つに注目し,実験的に得られる緻密化挙動と,そ の焼結段階で考え得る緻密化機構の速度式とを比較して,主 体となる(すなわち律速過程となる)緻密化機構が決定され る.また律速過程を既知とした上で,焼結挙動を支配する各 種焼結パラメータ-拡散係数や界面エネルギー-が見積もら れてきた.実際,原料粉末の粒子径や粒度分布といった幾何 学的条件が理想的なものであれば,焼結実験から各種焼結パ ラメータを評価することが可能である.だが実際にはほとん どの場合,粒子サイズや粒子形状,その充填などに無視でき ない分布が存在する.原料粉末の粒子径や粒成長挙動,原料 粉末の充填密度,成形体の形状,さらに焼結温度や昇温速度 といった各種焼結条件によって焼結挙動は大きく影響を受け る.さまざまな因子の下で,その材料がどのような焼結緻密 化挙動を示すのか,またどのような条件であれば緻密化が完 了するのかといった知見を得ることは実用上重要な課題とな る.さらに製品の形状や組織が複雑になると,焼結後に発生 する不均一なひずみや割れなどの欠陥を生じさせないよう な,焼結条件の最適化が必要になる.こうした問題に取り組 むには,基本的な緻密化速度式による解析では自ずと限界が あるため,二粒子間での物質輸送ではなく,多粒子系全体の 緻密化挙動を近似的に取り扱う試みが多数なされてきた.本 稿では,こうした立場から俯瞰的に焼結挙動を理解するため のアプローチについて概観する. ・ 焼結ダイアグラム ・・ 常圧焼結 焼結緻密化速度式を用いれば,さまざまな粉末粒子径,焼 結温度等の条件に対して緻密化速度の理論値が得られる. Ashby (1) は古典的な二粒子モデルに基づき,焼結初期・中 期・後期段階のそれぞれで起こりうる各焼結機構に基づいた 焼結速度式から緻密化速度を求め,与えられた温度,粒子径 およびネック径に対するネックの成長速度を律速する最も支 配的な焼結機構を示した.これを焼結ダイアグラムと呼ぶ. 図.に,粒子径 2 mm の UO 2 について描かれた焼結ダイア グラムを示す (1) .図中,焼結初期・中期・後期段階をそれぞ れステージ 1・2・3 とし,加えて原料粉末粒子同士が接触 した瞬間に原子間力によってネック形成される段階(粒子の 凝着)をステージ 0 としている. 図3.1の横軸は材料の融点(T m)で規格化した温度,縦軸は 規格化されたネック半径(粒子半径に対するネック半径の比) をプロットしている.太線で区切られた領域内には,与えら れた温度・ネック径条件で最も速い焼結緻密化をもたらす焼 結機構が記載されている.図3.1に示すような,微細結晶粒 のセラミックスでは粒界拡散が支配的な焼結機構となる領域 が大きい.なお図中の細線は,等温保持で記載された時間が 経過した後のネックサイズを示しており,(当然ながら)温度 が高いほどより短時間でより大きなネック半径に到達するこ とが分かる.焼結ダイアグラムに記載されたこれらの情報を もとに,所望の微構造を有する焼結体を製造する方法を検討 することができる (1) .同様の整理は,金属から酸化物まで様 々な材料に対してなされている. 緻密化と同時に起こる粒成長も取り入れた焼結ダイアグラ ムも描かれている.例えば Kang と Jung は,粉末成形体に おける粒成長の影響を勘案して,焼結後期過程における粒界 拡散機構および体拡散機構の緻密化速度の理論曲線を与え た (2) . 焼結体の相対密度 r に対し,緻密化速度 dr/dt はそれぞれ の緻密化機構に対して以下の式で与えられる.

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Yoshida, H. (2019). Theory and Practice ─Ⅲ. Densification Behavior of Multi-particle Systems. Materia Japan, 58(12), 782–788. https://doi.org/10.2320/materia.58.782

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