Abstract
人間の乳頭は,通常胸部に左右一対 2 個である。 サルやゴリラなどの霊長類は人間と同様である。 また,ゾウや人魚のモデルとなったジュゴンやマ ナティーは前足の付け根(腋窩)に一対 2 個であ る。一方,有蹄類のウマ,ヤギは鼠径部に一対 2 個で,ウシは同部位に二対 4 個である。クジラも 鼠径部に一対 2 個である。以上が少産種の動物で, 多産種のイヌは胸部から腹部まで五対 10 個,ネコ は同様に四対 8 個である。卵を産む単孔類のカモ ノハシは乳頭がなく,子は乳腺から分泌された乳 汁を舐める,特殊な哺乳類もいる。 さて,かなり脱線したが,人間の副乳の話に戻 ることとする。 Ⅰ.病 態 人間の乳房は一般的に左右一対とされている が,先天的にほかの部位に過剰に存在するものを 副乳(accessory nipples) (図 1)という。 副乳は,胎生期における両側の腋窩・腋窩前膨 隆部・正常乳房直上・正常乳房直下とやや下方・ 鼠径部から大腿内側にいたる弓なりの線上(乳腺 堤線:embryonal milk line) (図 2)に発生する乳 腺原基の一部が退化不全で残存し,さまざまな程 度に発育したものである 1) 。 乳房の先天異常のなかでもっとも頻度が高く, 全人口の 0.22~5.6%に存在する 2) 。当然のことな がら,女性だけでなく,男性にも認められる。日 本人では男性の 1.5%,女性の 5%にみられるとい われている 2) 。 乳腺組織(glandular tissue)の有無により,そ れぞれ多乳房症(polymastia)と多乳頭症(poly-■ 特集 小児外来必携 お子さまの病気を専門医がわかりやすく説明します(Ⅱ)
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TERUI, K. (2018). 産科救急への対応. THE JOURNAL OF JAPAN SOCIETY FOR CLINICAL ANESTHESIA, 38(5), 718–725. https://doi.org/10.2199/jjsca.38.718
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