Lithium Batteries. The past, present, and near future.

  • OHZUKU T
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Abstract

History of lithium batteries is briefly described with emphasis on how they have been growing, why some of them have been ruined, and which scientific field has been triggered. Some background for lithium-ion batteries is given and the state-of-art science and technology are highlighted. A series of trials on the research of lithium insertion materials for advanced lithium-ion batteries is also discussed in terms of materials science. 1.は じ め に 日頃,電池のお世話にならずに暮らしている人はまずいないは ずである。それほど電池は日常生活の中に深く浸透している。と ころが,電池の中で,どのようにして電気エネルギーが生まれる のかを説明するのは意外と難しい。現在,用いられている主な汎 用電池には,使い切りの一次電池としてのマンガン乾電池,充電 可能な二次電池として鉛 (酸) 蓄電池,ニッケル・カドミウム (ニ カド) アルカリ蓄電池がある。これらは,いずれも 19 世紀にその 原理が発明され,その後,今日に至る 100 年以上もの長い間,幾 多の淘汰にも耐え抜いてきた兵 (つわもの) 達である。とすれば, これらが究極の電池として今後も活躍し続け,新しい電池が生ま れ育つ土壌は,もはやなくなってしまったのだろうか。これらと 競合する水溶液系の (電気) 化学の流れを受け継いだ場合,その 答えは無限に「イエス」となってしまいそうである。これまで新 しい素材の出現,新技術の開発で,絶縁,誘電,磁性,圧電,集 電,超伝導,半導体材料などの高度な産物が,次から次へと生ま れてきた。しかし,これらのどの分野にも属さない地味な機能材 料が,実は電池の中の作用物質 (活物質と呼ぶ) である。ここで は,どのような背景からリチウム電池が生まれ,どのように育ち, いかなる方向に成長しようとしているのかを述べてみたい。 2. 電池の構成 電池を構成するにあたっては,まず正極と負極の二つの電極が 必要である。この二つの電極を隔膜を挟んで対峙させ,これを電 解液とともに容器に収納し,電解液がこぼれないように封口した ものが,一般の汎用電池の構造である。この構造は,キャパシタ, 特に電解コンデンサと非常によく似ている。そして,電気エネル ギーを蓄え,放出するという機能も電池とキャパシタは,全く同 じである。この電池の中で,電気エネルギーを蓄え,放出すると きに目立って活躍するものは,正極材料,負極材料であるところ から,これらのものをそれぞれ正極活物質,負極活物質と呼んで いる。一般的な言い方をすれば,酸化剤は正極活物質に,還元剤 は負極活物質となり得るのである。したがって,酸化剤と還元剤 との組み合わせで多くの電池を構成することができる。事実,こ の数百年もの間,多くの酸化剤,還元剤の組み合わせの電池系が 提案され,試された。しかし,それ自身活物質としての資格を持 ち得る材料は多いものの電池としてシステム化するとなると,充 分機能し立派に淘汰に耐えるものは,やはり限定されてしまう。 汎用小型電池の負極活物質として,現在では,カドミウム,亜 鉛,鉛などの金属および水素吸蔵合金が用いられている。一方, 正極活物質としては,二酸化マンガン,二酸化鉛,オキシ水酸化 ニッケルなどの金属酸化物が圧倒的に多く用いられ,これらのも のはすべて固体である。これらの固体活物質は,電子導電体 (集 電体・端子) とイオン導電体 (電解液) とに挟まれて機能を発揮す る。このように電池の中では,異相接触界面が多く存在している ことから,多接合電極系と呼ぶこともある。これらの固体活物質 の機能発現を理解するために,思考の上で負極側のエレクトロン を系外に取り出し,このエレクトロンを正極側の固体マトリック スに注入した場合を考える。そうすると,負極側の固体マトリッ クスは,正に帯電し,正極側の固体マトリックスは負に帯電する。 このとき,それぞれの極で固体 / 液体界面を介して何らかの電荷 補償をしなければ,どちらの極もエレクトロンとイオンが,この 異相接触界面で対峙する状況が生まれ,固体マトリックスは分極 する。ここまでは,まさに静電キャパシタの機能そのものである。 その後,何らかの電荷補償が円滑かつ連続的に行われれば,その 分極は著しく低減される。この能力を電池では減極能と呼ぶ。ま た,減極能を示す物質を活物質という代わりに減極剤とも呼んで いる。したがって,たとえ電気エネルギーを蓄え,それを放出す るという同じ機能を持つものであっても,その異相接触界面での 電荷補償の有無が,電池か,静電キャパシタかの分かれ道とな る 1)-3) 。 3. リチウム電池登場の背景 (水溶液系から非水溶液系へ) 19 世紀から今日に至るまで,多くの無機,有機物質の電池機能 材料への適用性は,水溶液中で試された。この水溶液系電池では, 水を媒体としているため,水と反応して酸素を発生するような正 極活物質 (強い酸化剤) や,同じく水と反応して水素を発生する * 2001 年 2 月 2 日受付 4 月 6 日受理 1. 工博 大阪市立大学教授 大学院工学研究科 [ 著者連絡先 ] FAX 06-6605-2693 (大阪市立大・応用化学) キーワード:リチウム電池, リチウムイオン蓄電池, リチウムインサーション材料 資源と素材 117 (2001) N o.6 479〈13〉

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OHZUKU, T. (2001). Lithium Batteries. The past, present, and near future. Shigen-to-Sozai, 117(6), 479–483. https://doi.org/10.2473/shigentosozai.117.479

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