Abstract
非急性期ケアにおける尿道留置カテーテルの取り扱いの現状を把握するとともに、そこでのカテーテル関連尿路感染症(Catheter-associated Urinary Tract Infections:CAUTI)予防のあり方を探るためアンケート調査をおこなった。A県下の訪問看護ステーション(訪看)106施設、特別養護老人ホーム(特養)146施設、介護老人保健施設(老健)77施設、療養型病床(療養病床)130施設を対象とし、カテーテル取り扱いの現状、CDCの「カテーテル関連尿路感染の予防のためのガイドライン2009」にみられる各インディケーターの遵守状況について調査した。有効回答数は175(38.1%)であり、カテーテルの使用率は訪看10.5%、特養3.5%、老健3.8%、療養病床24.6%であった。カテーテル使用理由については、訪看では、医学的理由以外の「介護者の負担軽減」、「尿失禁ケア」の理由も多くみられた。療養病床では、「褥創治療」、「尿閉・神経因性膀胱」、「終末期ケア」の順であった。ガイドラインの遵守状況は施設類型間に差はみられなかったが、閉鎖式セットといった感染対策に役立つとされる材料の選択では、その必要性と使用比率との間に乖離がみられた。今後は、非急性期ケアの実情に適したカテーテルの材質やセット内容の改善、また、感染予防教育などを含んだ総合的な対策が必要と考えられた。(著者抄録)
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MORITSUGU, K., & SAITO, S. (2017). Present Status and Challenges Concerning Urinary Catheters Left in the Bladder in Elderly Care Facilities and Home Medical Care. Japanese Journal of Infection Prevention and Control, 32(1), 34–41. https://doi.org/10.4058/jsei.32.34
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