Gas Absorption Properties of Ionic Liquids and its Applications to Gas Separation Technology

  • KANAKUBO M
  • MAKINO T
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Abstract

1 .はじめに イオン液体は揮発性が低く,難燃性で,幅広い温度で液体 状態をとり,カチオンやアニオンの分子構造やそれらの組合 せで物質の溶解性など種々の性質を制御可能である。それら の従来の溶媒に無い特徴を活かして,電気化学デバイスの電 解質,分離精製や化学反応の媒体,新しい分析法への応用, 機能性材料への展開など,イオン液体を利用した様々な研究 が盛んに進められている 。特に,イオン液体は特徴的なガ ス吸収能を持ち,ガス相への揮散を防げ,幅広い温度で利用 可能なことから,クリーンで高効率なガス分離精製プロセス を新たに提案できると期待されている。本稿では,イオン液 体をガス分離プロセスの吸収液として用いた場合の特徴につ いて,物理吸収法および化学吸収法の観点から主に記述する。 物理吸収法は,ガスの分圧を駆動力として,高圧条件でガス を吸収させ,減圧してガスを回収する方法である。一方,化 学吸収法は,ガスと吸収液との化学反応を伴い,室温近傍で ガスを化学的に吸収させ,高温でガスを回収する方法である。 以降,第 2 章ではイオン液体の物理吸収特性について,第 3 章ではイオン液体の化学吸収特性について,ガス種としては CO を対象として,筆者らの結果を中心に紹介する。さらに, 第 4 章では,イオン液体を用いたガス吸収分離プロセスや分 離膜技術について概説する。 2 .イオン液体のガス物理吸収特性 典型的なイオン液体のカチオンとアニオンの名称,化学構 造,および略号を図 1 にまとめた。既に CO を始めとした 種々の純ガスのイオン液体への溶解度が幅広い温度・圧力条 件で報告されている 。本章では,物理吸収プロセスの吸 収液として性能指標となり得る,イオン液体の単位体積当た りの CO 吸収量 (c ) について,カチオンやアニオンの種類や 化学構造,および置換基を導入した場合の効果を述べる。な お,詳細は割愛するが,一般にイオン液体の分子サイズが大 きいほどモル分率基準の CO 溶解度は増加し,単位体積当 たりに換算することで,その差が小さくなることが見出され ている , , 。モル分率基準の CO 溶解度は,吸収液の分子 サイズの効果を考慮しておらず,比較的分子量の大きいイオ ン液体を過大評価しないためには,単位体積当たりの吸収量 の方が性能指標として妥当である。 図 2 に,313.2 K における[C mim] をカチオンとしたイ オン液体の CO 吸収量 (c ) の圧力依存性を示す , 。どのイ オン液体においても,観察した圧力範囲では,CO 吸収量は 圧 力 (p) にほぼ比例して増加した。その傾きは, [PF ] や [Tf N] が高い値を示し,以下,trifluoroacetate ( [TFA] ) , [Tf C] , [BF ] , [TfO] , [N (CN) ] , [NO ] の 順 に 低 下する。フッ素系アニオンからなるイオン液体は,非フッ素 系アニオンと比べて CO 吸収量が高いことが分かる。一般に, 物理吸収におけるガス溶解では,吸収液とガスの親和性 (相 互作用) と,ガス溶解に伴う溶液構造の変化が重要である。 フッ素原子は CO と弱くルイス酸-塩基相互作用する と ともに,アニオンの電荷を分散させてカチオンとの静電相互 作用を低下し,CO が溶解し易い空間を形成すると考えられ る。また, [PF ] や[Tf N] よりも優れた CO 吸収量を示 すアニオンとして[B (CN) ] が報告されている 。 [B (CN) ] と[Tf N] とにおいてモル分率基準の CO 溶解度はほとん ど変わらず,アニオンと CO の相互作用の程度や CO 吸収 に伴う溶液構造の変化は顕著に違わないことが示唆されてい る。しかし, [B (CN) ] は[Tf N] よりも分子サイズが小さ く (イオン液体自身の占有体積が小さく) ,単位体積あたりの CO 吸収量が大きくなる 。 図 2 に示した通り, [C mim] [B (CN) ]は既存のイオン液体の中で最大級の CO 物理吸収 量を示し,商用の物理吸収液 (Seloexol TM など) と比べても優 れている。 図 3 に,アニオンを[Tf N] としたイオン液体の CO 吸 収量 (c ) を示す , , 。イミダゾリウムの側鎖のアルキル基 を伸長しても CO 吸収量の変化は小さいが,アルキル基を 部分的にフッ素化すると ( [C H F mim] ) ,アニオンの場合

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KANAKUBO, M., & MAKINO, T. (2016). Gas Absorption Properties of Ionic Liquids and its Applications to Gas Separation Technology. Journal of the Surface Finishing Society of Japan, 67(2), 90–95. https://doi.org/10.4139/sfj.67.90

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