Electron microscopy of plant samples by using high-pressure freezing/freeze substitution method

  • Sato M
  • Wakazaki M
  • Goto Y
  • et al.
N/ACitations
Citations of this article
5Readers
Mendeley users who have this article in their library.

Abstract

25 はじめに 電子顕微鏡(電顕)の試料固定には,大きく分けて化学 固定法と凍結固定法がある.このうち化学固定法では,グ ルタルアルデヒドやホルムアルデヒドといった固定試薬に よる前固定のあと,四酸化オスミウムの水溶液を用いて後 固定を行う二重固定法がよく用いられている.ただし,化 学固定法では,固定液が組織内部に浸透するまでに時間が かかるため,その過程で物質の移動や変質が起こること, また固定・脱水・樹脂置換のステップにおいて生体内の物 質の流出が起こる可能性が考えられる.それらの問題点を 解決する方法として,凍結固定法が用いられてきた.凍結 固定法の長所として,生命現象をミリ秒単位の高い時間分 解能で固定できることが第一に挙げられる.例えば神経伝 達物質のやり取り(Watanabe et al. 2013)や,膜小胞の輸送 (Toyooka et al. 2009, Toyooka et al. 2014)など,速い速度 で動く細胞内現象を可視化したい場合には,有効な方法で ある.また凍結固定法では,化学固定で起こる細胞内物質 の流出や細胞構造の変形を防げること,生体膜がなめらか な状態で固定できること,免疫電顕法での抗原の保持(佐 藤ら 2017)など挙げられる.本総説では,凍結固定法によ る植物と藻類の電顕試料調製法について,問題点も含めて 紹介する.

Cite

CITATION STYLE

APA

Sato, M., Wakazaki, M., Goto, Y., & Toyooka, K. (2019). Electron microscopy of plant samples by using high-pressure freezing/freeze substitution method. PLANT MORPHOLOGY, 31(1), 25–29. https://doi.org/10.5685/plmorphol.31.25

Register to see more suggestions

Mendeley helps you to discover research relevant for your work.

Already have an account?

Save time finding and organizing research with Mendeley

Sign up for free