Abstract
難聴者の絶対数を鑑みれば,聴覚リハビリテーション診療の需要は大きく,われわれ耳鼻咽喉科医が中心となり,その需要に応えていかなければならない.成人に対する聴覚リハビリテーションは,主に補聴器によるリハビリテーションが重要となる.ハーフゲイン法など補聴器導入時のリハビリテーション治療は各施設で工夫されている.生活期においては,地域活動を含めた社会活動の改善・維持が重要となってくる.小児に対する聴覚(リ)ハビリテーションでは,難聴を早期に発見し,適切な補聴を行い,早期療育を開始することで,コミュニケーションの基礎を形成して言語力を習得することが大きな目標となる.新生児・乳児期では,補聴器の装用環境整備や家庭での補聴器の装用練習を進め,児にかかわる医療・療育・教育の各機関で情報共有していくことが重要である.幼児期は言語表出が爆発的に伸びる時期であり,語彙を伸ばし学習言語に繋げていく.学童期になると,障害を理解・受容しながら,聞こえの状態や聞こえないときの対処法などを身に付けていくことになる.本人や家族が相談できる環境を作ることも重要である.近年,聴覚リハビリテーションの新機軸として遠隔医療が注目されている.装用者や家族の負担軽減,リハビリテーションの頻度確保のため,遠隔人工内耳プログラミングや遠隔言語訓練の試みが進められている.(著者抄録)
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高野賢一. (2023). 耳鼻咽喉科頭頸部外科診療の新機軸―聴覚リハビリテーション―. Nippon Jibiinkoka Tokeibugeka Gakkai Kaiho(Tokyo), 126(11), 1205–1210. https://doi.org/10.3950/jibiinkotokeibu.126.11_1205
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