Abstract
総 説 4D-Flow の精度検証と解析アプリケーション 礒 田 治 夫 名古屋大学 脳とこころの研究センター 名古屋大学大学院医学系研究科医療技術学専攻脳とこころの科学講座 は じ め に 磁気共鳴画像には信号強度,位相などの情報 がある.前者のタイムオブフライト(time-of-‰ight, TOF)効果を用いて血流速度計測が可 能である 1) .また,双極傾斜磁場を用い,速度 を位相でエンコードしたものが位相コントラス ト 磁 気 共 鳴 法 ( phase-contrast magnetic resonance imaging, PC MRI)であり,これを 心電図同期で撮影して各時相のデータを収集す る 方 法 が シ ネ 位 相 コ ン ト ラ ス ト 磁 気 共 鳴 法 (cine PC MRI)である 2),3) .連続的に撮影した 2D cine PC MRI データの 2 次元断面ピクセル 内の x, y, z 方向の速度 3 成分を用いて胸部大 動脈の流線による血流解析を行った研究があ る 4) .また,2D cine PC MRI をスライス方向 に 3 次元化した 3D cine PC MRI により,速度 3 成分が空間三次元で経時的に得られるように なり,これを心血管系の血流解析に応用した研 究が 2000 年前後に散見される 5)~7) .当時, cine PC MRI の研究が盛んに行われていたス タンフォード大学の Markl 博士は,それまで の 3D cine PC MRI よりも TE, TR を短くして 撮影時間を短縮し,retrospective gating,呼吸 同期を付加するなどして,実用化に向けた努力 を行った 8) .この 3D cine PC MRI は空間三次 元と時間の情報をもつため,4D-Flow と命名 された.これらの研究者たちの努力により,心 周期に伴う体内プロトンの速度ベクトルの変化 が 3 次元で立体的に「見える化」されるよう になった.我々の研究グループもスタンフォー ド大学から 4D-Flow を導入させて頂き,研究 に着手した 9)~12) .近年,4D-Flow を用いた研 究論文が急増しており(Fig. 1) ,医学に与え るインパクトが非常に大きいことが理解でき る.今まではプロトタイプの 4D-Flow シーク エンスであったが,近年,多くの MR 装置会 社が製品版 4D-Flow シーケンスを提供できる ようになり,さらに臨床的研究が進むと期待さ れる. 4D-Flow で分かること この 4D-Flow では周期的に動くプロトンの 経時的な速度ベクトルの情報が得られる.具体 的には,血液や髄液 13) の流れ,心臓の動きが 分かる.これらのデータを解析して得られる血 流動態,血管機能,髄液循環動態,心機能の様 々なバイオマーカーが提唱されており,また, 今後の研究に伴い新たなものが開発されると思 われる.本総説では,特に脳動脈を主体とした 血流解析に関して述べる.
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ISODA, H. (2019). 4D-Flow Measurements : Validation and Analysis Software. Japanese Journal of Magnetic Resonance in Medicine, 39(4), 126–136. https://doi.org/10.2463/jjmrm.2019-1686
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